ムトウの日記

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うつ病を治りにくくしている7つの要因とは?

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こんにちは、ムトウです!

今回は「うつ病」をテーマに書いて行きます。

うつ病って、治りが遅いという話をよく耳にします。そして、例え一時的に回復したとしても、再発率が高いという話も聞きます。

そんなうつ病が、なぜ治りにくいのか?という原因追及をしていくのが、今回の記事のテーマになります。

というのも、今読んでいる、うつに関する廣瀬久益さんの著書『うつが治る食べ方、考え方、すごし方』を読んでいたら気になる項があったんですよね。それに触発されて、この記事を書いているという面もあります。

 

 

うつ病とは?

そもそも、うつ病とはどんな病気なのか?ネットで検索しました。

するとWikipediaにはこう書かれていました。

うつ病(うつびょう、鬱病、欝病、英語: Clinical Depression)は、気分障害の一種であり、抑うつ気分、意欲・興味・精神活動の低下、焦燥(しょうそう)、食欲低下、不眠、持続する悲しみ・不安などを特徴とした精神障害である

 

 

現在は、うつ病と簡単に診断される

そもそも、うつ病とは、何で診断されるのでしょうか?

先ほど紹介した僕の読んでいる本、廣瀬久益さんの著書『うつが治る食べ方、考え方、すごし方』では、「うつ病の診断基準」は「DSM-Ⅳ」で診断・判断されるそうです。

その診断基準は下のようになっていました。↓

🔴以下の症状のうち、少なくとも1つある

1.抑うつ気分

2.興味または喜びの喪失

🔴さらに以下の症状を合わせて合計5つ以上ある

3.食欲の減退あるいは増加、体重の減少あるいは増加

4.不眠あるいは睡眠過多

5.精神運動性の焦燥または制止(沈滞)

6.易疲労感または気力の減退

7.無価値感または過剰(不適切)な罪悪感

8.思考力や集中力の減退または決断困難

9.死についての反復思考、自殺念慮、自殺企図

🔴上記の症状がほとんど1日中、ほとんど毎日あり、2週間にわたっている症状のため著しい苦痛または社会的、職業的、またはほかの重要な領域における機能障害を引き起こしている。これらの症状は一般身体疾患や物質依存(薬物またはアルコールなど)では説明できない。

 

 この条件を満たしていれば、簡単に「うつ病」と診断されるそうです。

「簡単に」と言いましたが、決してうつ病人の苦しみを軽視しているわけではないのでご注意を。

一般的には、この診断基準に当てはまった人はうつ病認定され、基本的には薬物治療などが始まると思います。

僕が言いたいのは、「診断基準であるDSMと薬の一辺倒の治療になっている」ということなんですよね。

 

 

うつを治りにくくしている7つの要因

うつが良くならない根底には、DSMと薬一辺倒の治療があることを先程述べました。

しかし、医師である著者の廣瀬久益さんによると、新たな診断法や治療手段を実践している精神科医からみると、患者さんの治療の受け容れ方や医師の診療にも、多くの問題があるそうです。

今回はその要因について紹介しようかと思います。ここから先は、本の引用です。

①受診が遅れるうつ病のタイプ

うつ病に特徴的な症状は、「いつも落ち込んでいて、楽しめない」「朝に調子が悪くて、夕方~夜に回復する」「眠れない」「食欲がない」悲哀感を中心としたものです。この悲哀感は正常でもある感情で、うつ病時の病的な悲哀感と区別が付きにくいものです。

昨今は、これに当てはまらない症状を示すうつ病が多くなってきました。 新型、現代型、非定形などと呼ばれるうつ病で、若い世代に多く見られます。

本人も周囲もうつ病と気付かずに受診が遅れる例が増えてきました。とくにストレスによるうつ病は症状が進むほど、治療開始が遅いほど、治りにくくなります。

 

抗うつ薬があまり効かないタイプ

抗うつ薬がよく効くのは、ルールや決まりを厳守する対応の人(メランコリー親和型と呼ばれている)で、他のタイプにはあまり効かないとされています。

したがって、うつ病の病態別診断が重要で、これを欠くと効果のない薬を服用し続けることになります。

 

うつ病と他の病気を合併

うつ病であってもうつ病だけとは限りません。社会不安障害PTSD心的外傷後ストレス障害)、統合失調症などを合併する例があります。症状による診断だけでは見逃されることがあります。

 

うつ病と紛らわしい他の病気

うつ病の症状」はうつ病意外の病気でも見られます。不安障害(社交不安障害、強迫性障害パニック障害など)でも見られることが億、統合失調症でも初期にはうつ状態が目立つので、うつ病と間違われることがあります。

 

⑤「うつ病」を起こす栄養欠乏症

うつ病の症状」があり、うつ病のように見えて、実は栄養欠乏症ーー。

近年では、栄養の欠乏でうつ病になる例が多いことがわかってきました。

栄養素の鉄、タンパク質、ビタミンB6、ナイアシン葉酸(ビタミンB群の一つ)などが欠乏すると、脳の機能障害が生じ、うつ状態に落ちいることが少なくないのです。

原因が栄養欠乏なので、抗うつ薬を服用しても、栄養を補給しない限り改善しません。

 

⑥「休養」の勘違い

「休養」はうつ病治療の柱の一つ。この「休養」は会社や学校を休み、自宅で過ごすというのが普通です。ストレス源(仕事、学業、家事など)から離れ、低下した心的エネルギーの充電を図るためです。

うつ病の患者さんには、元来まじめな性格な方が多く、休み取って何もせず過ごすことに罪悪感を覚えたりします。「みんな働いているのに、自分だけ」と後ろめたく感じ、買い物や旅行はもちろん、散歩さえ控える人が多いです。実際に周囲にも「病気で休んで好きに楽しんでいる」と非難する人が多くいるのです。

家の中で「安静」のような過ごし方だけが、「休養」だと思われがちですが、これは感違いです。風邪をひいた時の「休養」は効果的ですが、うつ病になったときの「休養」は逆効果です。うつ病になったらできるだけ早くリハビリして活力を上げることが大切です。

 

⑦精神療法がおろそかにされている

 精神療法はうつ病治療の柱の一つですが、実際に行われている治療は薬物療法中心で、精神療法はあまり重視されていないそうです。精神療法については次のようなものがあります。

  • 支持的療法:患者さんの気持ちを理解した上で患者さんと一緒に考え、症状を改善していく。
  • 認知療法「うつ」につながる物事の捉え方、考え方に患者自身が気づき、修正していく。
  • 行動療法:目標を設定し、達成感が得られるようにしていく。
  • 認知行動療法:認知の歪みを見つけ、行動を正していく。
  • 人間関係療法:人間関係がうつ病のベースになっている場合、この問題を解決できるように考えていく。
  • 運動精神療法:こころに効く運動を続け、「うつ」に陥っているこころを元気にしていく。
  • リワークプログラム(復職のためのリハビリプログラム):「心のリハビリ」によって落ちた活力を高めていく。復職率の向上が確かめられている。

 

最後に

以上で『うつが治る食べ方、考え方、すごし方』からの一部引用を終わります。

僕もうつ病なのですが、この本の内容を読んで、自分が当てはまる、もしくは当てはまらない部分があって、驚きました。

そしてこんなにも沢山のうつ病を治りにくくする要因があるのだと知ったとき、かかりつけの医者に任せているだけではいけないな、とも感じました。

きっとうつ病は自分で勉強して治さなければいけないんだと思います。もし医者に任せるにしても、完全に任せっきりは良くないなと思いました。

一番理想的なのは、やはり医者と相談したうえで、自分の状態や、うつ病の原因になっているベースの根源を見つけて、それに対して正しいアプローチで治療を進めることなんじゃないかと思いましたね。

面白くて、為になる本の内容だったのでメモと兼ねて記事にしてみました。

この記事を読んでいるうつ病の方や、周囲の方が、「こんなにたくさんの要因があるのか!」とか「自分は、このパターンかもしれない!」と気付きが得られればいいなと思いながら記事を書きました。

役に立てたら光栄です。それでは今回はこの辺で!(^^)v