1日30分の運動が脳にいい理由
こんにちは、ムトウです!
今回は前回の記事の続きということで、1日30分の運動がどう脳にいいのか?どの程度の運動をすればいいのか?ということについて書いていきます。
前回の記事はこちら↓
速く歩く程度で脳神経が増える
海馬を大きくするために行う有酸素運動は、ウォーキングでもジョギングでも、サイクリングでも水泳でも構いません。
ポイントは、一定の心拍数で有酸素運動をすること。「ハァハァ」と息が軽く切れる程度の運動を継続するのがポイントです。
筑波大学大学院人間総合科学研究科の征矢英昭教授が2014年に発表した研究によると、海馬を刺激するには、1分間に90~100ぐらいの心拍数の運動でも効果があることがわかりました。
この心拍数は、ランニングよりはスローペース、速く歩く程度のジョギングによってもたらされます。このペースで行う運動を1日10分程度、2週間続けると脳神経が増え、6週間で認知機能そのものが向上したそうです。
ハードな運動は脳にとっては逆効果?
それなら、もっとたくさん運動すれば、さらに海馬の神経が増えるのかというと、そういうわけではありません。ハードな運動は、海馬の神経が新しく生まれることを抑え、あるいは萎縮させる可能性があるのです。
過剰なストレスを受けた時、私たちの脳からはコルチコイドというホルモンが分泌されます。
コルチコイドはもともとはストレスの原因に立ち向かうために血糖値などを上げる働きをするものですが、これが海馬の神経新生を抑え、動脈硬化をもたらすことがわかっています。
ですので、運動をするのであれば、疲れすぎない運動を継続的に行うことがポイントです。
無理をして疲れてしまい、それがストレスになり次につながらないのであれば、海馬を大きくすることは期待できません。
それよりは、1日10分でも20分でもいいので、日々歩くことを意識したり、エスカレーターやエレベーターを使わず階段を使うなどの運動習慣を身につけるほうが、脳の健康にとっても全身の健康にとっても意味があると言えます。
ランチタイムはグリーンエクササイズを行うチャンス
有酸素運動は室内よりも戸外で行うほうがよいとする研究報告もあります。
イギリスのエセックス大学のジョン・バートン博士らの研究チームが2010年に行った調査によると、公園など戸外の緑の中で体を動かすことで、心身ともに大きなリフレッシュ効果が得られることがわかりました。
この研究によると、ウォーキングマシンで歩くだけの人よりも、緑の中を歩いた人のほうが血圧や精神の状態が上向きになったそうです。
長時間歩いても効果はあまり変わらず、運動を始めた最初の5分で得られる刺激で、十分リラックスできると言います。
「水」のそばなら更なる効果が期待できることも分かっているので、近くに川や噴水があるのであれば、散歩コースにしたり、ランチの際の店選びなどは意識的にそうしたルートを選ぶとよいかもしれません。
あるいは、帰宅してから子供と一緒に芝生のある公園に遊びに行ったり、犬の散歩に出かけたりするのもよいでしょう。
脳も体も、その日の疲れはその日のうちにリセットしておくことが、翌日のよりよいパフォーマンスにつながります。
ポイント:ハードな運動は逆効果。毎日の適度な運動を習慣づけて、翌日のパフォーマンスにつなげよう。
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