趣味がある人のほうが仕事ができる理由
こんにちは!ムトウです(@non_suger_) | Twitterです!
今回も前回に引き続き「好奇心」についてです。が、少し話が逸れます。
タイトルにあるように、「趣味がある人の方が仕事ができる理由」について脳科学的な面から解説します。
前回の記事を読みたい方はこちら↓
多くのことに好奇心を向けられれば理想的ですが、そうでなくても、もちろん脳を目覚めさせることはできます。その方法の1つが、趣味を極めることです。
一芸に秀でると、脳力が総合的にアップする
脳には、「可塑性」と「汎化」という性質があります。
可塑性とは、「物事に順応し、成長する能力」のことです。たとえば、運動の技術は練習すればしただけ身につけることできるというものです。
もう1つの汎化とは、「何か1つの能力が伸びると、それには直接関係しない部分の能力も伸びていく」とうものです。
経験を通じて何かを理解したり、できるようになったとき、私たちの脳内には神経細胞同士をつなぐ、「枝」と呼ばれるネットワークができます。枝は情報と伝達するための、いわば道路のようなものです。この枝は、使えば使うほど太く、丈夫になていきます。
たとえば「運動」を担当する領域を鍛えると、その領域内の神経細胞同士をつなぐ枝が増えて、どんどん太くなっていきます。
同時に、この枝は運動に関連する他の領域へも伸びていきます。野球の練習をすると、ボールの落下点をはじき出すために、「記憶」「理解」「思考」などの脳領域への枝ができるのです。これが「汎化」です。
この汎化作用のおかげで、1つのことに秀でると、脳が持つ潜在能力が総合的に高まるのです。
脳の枝の本数が多い人が、仕事や物事の処理能力が高い人、つまり脳力が大きい人ということになります。一芸に秀でている人ほど、潜在的な脳力が高いのです。
熱中する内容はどんなことでも構いません。音楽、スポーツ、読書、ゲーム、語学や旅行、料理や掃除といったことでももちろんいいでしょう。
少し話が逸れますが、料理や掃除はマルチタスクと呼ばれるもので、これを極めている人が主婦になります。主婦は料理や掃除のプロです。元々女性はマルチタスクが得意と言われていますが、これは本当で、そのうえ、料理や掃除、洗濯などを極めたことによって脳に「汎化」の作用がもたらされるのです。「妻が副業を始めたら、意外にも収益をあげた」という話はテレビなどで聞いたことがあるのではないでしょうか。
話を戻しますが、楽しいことや好きなことに熱中している間はドーパミンが放出され、それによって感じる快感のためにストレス耐性もあがります。
どんなに忙しくても、時間を作って自分の好きなことに徹底的に集中することで、ストレスに負けない心身を育てることができるのです。
繰り返しやることで情報伝達路は太くなる
実際、研究者や経営者を見ても、その業界のトップの方ほど長く続けている趣持っていたり、多趣味だったりすることが多いようです。
その内容は、読書、ピアノ演奏、スポーツジム通いなど。基本的に忙しい方たちばかりなのですが、それでもしっかりと時間をやりくりし、1日の終わりや週末の趣味を楽しむための時間をしっかりと確保しています。
もしかすると、彼らは自分の好きなことをを通じて脳力をアップさせる快感に、無意識のうちに気づいているのかもしれません。
重要なのは、趣味を始めたらある程度は続けることです。
脳内の情報伝達路である「枝」は、何かを理解したりできるようになった際に生じますが、使わないまま放置すると、やがて消えてしまいます。
一度できた枝を消さないようにするためには、何度も同じ経験を繰り返すことで、枝を太く頑丈にするほかありません。
そのためにも、これから始める趣味は、無理なく続けられるものを選ぶ必要があります。
まとめ:「可塑性」と「汎化」で、一芸に秀でると脳の潜在能力がアップする。(脳が目覚めるたった1つの習慣)
最後に
ここまで読んでくれて、ありがとうございます。
脳の「可塑性」と「汎化」の特性って面白いですよね。何かを経験すると、人の脳内では「枝」と呼ばれる神経伝達のネットワークが形成される。この枝を増やす・太くすることで、物事の処理能力がアップする。僕は今まで、サッカーや空手などをやっていたのですが、確かにその習慣があった時のほうが勉強も捗った記憶があります。今では読書以外に特に趣味などを持たずに過ごしているのですが、脳がぼんやりしてハッキリしないような気がします。脳の特性(可塑性と汎化)を最大限に活かすためにも、新しい趣味に挑戦したり、それを継続して、自分の一芸にしたいという気持が、強まりました。みなさんも、ぜひ何かに挑戦して、脳の特性を最大限に利用し、若々しい脳を保ちましょう。
では今回はこの辺で!(^^)v